Takaのアメリカ留学日記

2019年8月からアトランタに交換留学。アメリカ生活、アメリカと日本の社会問題について気ままに書いていきます。

【社会学コラムNo.8】夫が家事をしてくれません! in USA

今回は社会学コラム第8弾家事編

前回から始めた「男女格差」、その中でも今回は「家事」に注目していきます!

 

皆さんの家では誰が家事をしているでしょうか?

どれぐらいの割合で家事を家族で分担していますか?

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◎どこの国でもやっぱり家事は女性の仕事

日本では「専業主婦」という言葉があるように、家事は女性の仕事のイメージが強いですよね。

アメリカでは一般的に女性と男性の家事の仕事量には約2倍の差があります。

Average hours per day men and women spent in various activities

 

他にも

イギリスでは、女性が男性の60%多く無給労働(家事)をしている。

https://www.ons.gov.uk/employmentandlabourmarket/peopleinwork/earningsandworkinghours/articles/womenshouldertheresponsibilityofunpaidwork/2016-11-10

スウェーデンでは、女性が男性よりも毎日45分多く家事をしている。

https://www.scb.se/en/finding-statistics/statistics-by-subject-area/living-conditions/living-conditions/the-swedish-time-use-survey/pong/statistical-news/the-swedish-time-use-survey-2010/

という調査結果があります。

男女平等が進んでいるヨーロッパでも、「女性が家事をすること」は多くの国で共通にある考えのようです。

 

◎結局1番家事をしないのは既婚男性

あるアメリカの調査では、

既婚・未婚すべての男女を調査した所、1番家事をしないのは既婚男性という結果が出ました。

 

なんとなく察しですが

やはり、アメリカでも家事はお父さんではなく、お母さんのものです。

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ちなみにですが、フェミニスト(女性解放思想)の妻の家庭の場合、女性の家事時間は減る一方で

男性の家事時間は同じなので、その家庭の家事レベルは平均以下になるそうです。笑

 

◎なぜ女性が家事をするのか?

女性が家事をする理由として、大きく2つの理由があります。

1.社会化

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これは社会のルールや文化に適応していくことです。

 

日本では、男性が外で働いて、女性が家事をする考えがなんとなくありますよね。

 

それを家庭での両親の姿やテレビCMやドラマで見ることで、

 

こういう風にするんだ。と考えるようになっていきます。

 

それによって、育休を取りたい男性が

 

会社や友達から「なんで奥さんがやらないの?」と聞かれてしまうことは

 

社会化の結果であると言えます。

 

2.給料

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男性と女性の間に給料格差は大きな社会問題の1つです。

 

アメリカでは、“81 Cent to dollar”と言われていて

 

男性が1ドルもらえた場合、女性は81セントしかもらえていません。

 

これは男性が10000万もらえたとしたら、女性は810万円ということですね。

 

これでもかなりの差ですが、以前よりかはこの差は縮まっています。

 

◎子供の頃からすでに男女格差は始まっている?

賃金格差や家事等、大人になるにつれて様々な男女格差が問題視されますが、

 

実は子供の時点で男女格差は始まっています。

 

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Maryland Popular Research Cenetrの調査では

 

15歳から19歳を対象にした調査で、

 

男の子は平均1日30分家事をするのに対し、

 

女の子は平均1日45分家事をしているという結果が出ました。

https://www.popcenter.umd.edu/news/news_1500574447256

 

時間だけでなく、驚くことに賃金においても大きな差があります。

 

Busykidの家事に対するお小遣いの調査では、

 

男の子は週に$13.80もらえるのに対し、

 

女の子は週に$6.71しかもらっていないという調査結果があります。

https://busykid.com/2018/06/gender-pay-gap-starts-with-kids-in-america/

 

お手伝いをしている時間が長いのにも関わらず、お小遣いは女の子の方が少ない

 

という現象が子供の時点で起きているのは驚きですよね。

 

◎日本は男女平等後進国

この話を聞いた時、アメリカの賃金格差を「そんなまさか」と思いましたが

 

調べてみると、残念ながら日本はもっと男女で賃金格差がありました。

 

家事においても、女性がする割合がかなり多い。

 

OECDのデータでは、女性の賃金は男性の75.5%。

つまり

男性が100円稼げば、女性は75円しかお金を貰えていないんです。。

 

しかもこれは主要先進国の中で、かなり後進的な状況です。

 

 

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さらに、家事においても、割合はかなり女性主体。

 

正直この日本の現状を理解せずして、アメリカの現状を見て「これはないな」と思っていましたが、日本の方がかなり「これはないな」の現状でした。

 

◎まとめ

家事から見る男女格差はいかがだったでしょうか。

 

アメリカや諸外国を見ることで、見える日本の現状。

 

今回の記事を通して、気づきや日本について少し考えるきっかけになれば嬉しいです。