【社会学コラムNo.8】夫が家事をしてくれません! in USA
今回は社会学コラム第8弾~家事編~
前回から始めた「男女格差」、その中でも今回は「家事」に注目していきます!
皆さんの家では誰が家事をしているでしょうか?
どれぐらいの割合で家事を家族で分担していますか?
◎どこの国でもやっぱり家事は女性の仕事
日本では「専業主婦」という言葉があるように、家事は女性の仕事のイメージが強いですよね。
アメリカでは一般的に女性と男性の家事の仕事量には約2倍の差があります。
他にも
イギリスでは、女性が男性の60%多く無給労働(家事)をしている。
スウェーデンでは、女性が男性よりも毎日45分多く家事をしている。
という調査結果があります。
男女平等が進んでいるヨーロッパでも、「女性が家事をすること」は多くの国で共通にある考えのようです。
◎結局1番家事をしないのは既婚男性
あるアメリカの調査では、
既婚・未婚すべての男女を調査した所、1番家事をしないのは既婚男性という結果が出ました。
なんとなく察しですが
やはり、アメリカでも家事はお父さんではなく、お母さんのものです。
ちなみにですが、フェミニスト(女性解放思想)の妻の家庭の場合、女性の家事時間は減る一方で
男性の家事時間は同じなので、その家庭の家事レベルは平均以下になるそうです。笑
◎なぜ女性が家事をするのか?
女性が家事をする理由として、大きく2つの理由があります。
1.社会化
これは社会のルールや文化に適応していくことです。
日本では、男性が外で働いて、女性が家事をする考えがなんとなくありますよね。
それを家庭での両親の姿やテレビCMやドラマで見ることで、
こういう風にするんだ。と考えるようになっていきます。
それによって、育休を取りたい男性が
会社や友達から「なんで奥さんがやらないの?」と聞かれてしまうことは
社会化の結果であると言えます。
2.給料
男性と女性の間に給料格差は大きな社会問題の1つです。
アメリカでは、“81 Cent to dollar”と言われていて
男性が1ドルもらえた場合、女性は81セントしかもらえていません。
これは男性が10000万もらえたとしたら、女性は810万円ということですね。
これでもかなりの差ですが、以前よりかはこの差は縮まっています。
◎子供の頃からすでに男女格差は始まっている?
賃金格差や家事等、大人になるにつれて様々な男女格差が問題視されますが、
実は子供の時点で男女格差は始まっています。
Maryland Popular Research Cenetrの調査では
15歳から19歳を対象にした調査で、
男の子は平均1日30分家事をするのに対し、
女の子は平均1日45分家事をしているという結果が出ました。
(https://www.popcenter.umd.edu/news/news_1500574447256)
時間だけでなく、驚くことに賃金においても大きな差があります。
Busykidの家事に対するお小遣いの調査では、
男の子は週に$13.80もらえるのに対し、
女の子は週に$6.71しかもらっていないという調査結果があります。
(https://busykid.com/2018/06/gender-pay-gap-starts-with-kids-in-america/)
お手伝いをしている時間が長いのにも関わらず、お小遣いは女の子の方が少ない
という現象が子供の時点で起きているのは驚きですよね。
◎日本は男女平等後進国
この話を聞いた時、アメリカの賃金格差を「そんなまさか」と思いましたが
調べてみると、残念ながら日本はもっと男女で賃金格差がありました。
家事においても、女性がする割合がかなり多い。
OECDのデータでは、女性の賃金は男性の75.5%。
つまり
男性が100円稼げば、女性は75円しかお金を貰えていないんです。。
しかもこれは主要先進国の中で、かなり後進的な状況です。
さらに、家事においても、割合はかなり女性主体。
正直この日本の現状を理解せずして、アメリカの現状を見て「これはないな」と思っていましたが、日本の方がかなり「これはないな」の現状でした。
◎まとめ
家事から見る男女格差はいかがだったでしょうか。
アメリカや諸外国を見ることで、見える日本の現状。
今回の記事を通して、気づきや日本について少し考えるきっかけになれば嬉しいです。