【社会学コラムNo.3】アメリカを支配するパワーエリート
今回は社会学コラム第3弾~パワーエリート編~
皆さん「パワーエリート」ってご存じでしょうか?
名前からして、なんか強そうな印象を受けるパワーエリートですが
さてその正体とは?
◎パワーエリートとは誰なのか?
パワーエリートとはずばり、大企業のCEO、CFO、幹部です。
分かりやすいのがアメリカ大統領のトランプさんのビジネスマン時代。
彼らがモノの製造、貿易、天然資源をどう使うのかをコントロールし、
さらには法や政策、規制に大きく影響していると言われています。
ちなみに、1981年~2000年の間に1800の政策が彼らの手によって生み出されたと言われています。
◎彼らのアメリカ社会での影響力
⇧これは誰がアメリカの民主主義に影響を示しているかを表したグラフです。
左からCitizen(市民)、Interest Groups(利益団体)、Wealkthy Top(お金持ちTop10%)、Business Group(企業)
ここではWealthy Top(お金持ちTop10)がパワーエリートなんですが
お金持ちの78%はアメリカの政策に影響を与えています。
市民が5%という数字からもアメリカ社会の不満の多さはうかがえますね。
◎なぜ彼らに力が集まるのか?
最大の理由は、アメリカの政治家との癒着です。
アメリカの政治家は世界で1番お金がかかります。
アメリカで選挙に勝とうと思うと、だいたい5000億のお金が必要と言われています。大統領選挙なんかは兆の領域になります。
ちなみに日本だと500億ぐらいらしいです。
10分の1とは言え、思った以上に必要ですね。
こういう経緯で、選挙に勝ちたい政治家たちはみんなパワーエリートにアプローチをしてお金をもらうようになっていきます。そのためには、彼らに有利な政策を作ってあげているわけですね。自分の会社に有利な政策を得て、不利な政策を変えてもらう。
だから、パワーエリートはどんどん力をつけていくわけです
◎数字で見る彼らの力
アメリカのTop6000の企業のたった30の企業が全体の収益の90%を占めているという調査結果があります。
また
⇧収入でアメリカ社会を20%ずつに分けた時の富の割合
上:実際の割合
中:アメリカ人が思っている割合
下:理想の割合
1番下の理想では、だいたい均等に、少し緩やかに変化していて、
アメリカ人が思っている割合は、まぁ実際こんなもんやろと、その変化が大きくなっています。
ただ実際の結果は、下の4つの階層を足しても、20%に満たない程に差が開いているんですね。もっと言えば、トップ20%の内の1%が全体の40%を占めています。
◎CEOvs従業員
さらに、1970年代CEOと従業員の収入格差は40倍だったそうです。
つまり、従業員が 300万稼げば、CEOは1億2000万
これでもかなりですが、
2010年になったその差は380倍。
つまり、従業員が 300万稼げば、CEOは約12億。
もはや額が大きすぎて、違いの凄さがわからなくなりますが、アメリカで貧富の差が大きくなっているのは歴然です。
◎まとめ
世界1の経済大国アメリカを支配するのは実際、たった数%のパワーエリート達。
実際世界を回しているのも彼らなのかもしれません。