Takaのアメリカ留学日記

2019年8月からアトランタに交換留学。アメリカ生活、アメリカと日本の社会問題について気ままに書いていきます。

【社会学コラムNo.1】オバマ大統領は黒人じゃない?

今回から社会学の授業で学んだことを共有するコーナーを始めます!

名前は適当ですが、【社会学コラム

良い名前があればコメントください!

 

社会学アメリカで学んでみて、アメリカは社会問題が多くあり、その問題に対しての議論が起こっているからこそ、データも多くあります。

 

そんなアメリカで得た学びを雑誌のコラム記事の感覚で読んでもらえればと思います!

 

そして、

社会学コラム第1弾は「人種

 

 

人種(Race)とは

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早速ですが、みなさん人種ってなんだと思いますか?

定義としては、

Group of individual that share a common genetic heritage or obvious physical characteristic.

 遺伝的に先祖から伝わったもの、あるいは明らかな身体的特徴。

 

顔の色や鼻の形、目の色といった、視覚的にわかる違いですね。

 

そして、社会学の世界では、人種は社会的に作られるものであると言われています。

 

つまり、時代の移り変わりや人と人の関わりの中で変わっていくものであるということです。

 

アメリカの国勢調査の変化

その1例として、アメリカの国勢調査の人種の欄を年代別に見ていきましょう。

 

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https://www.pewsocialtrends.org/interactives/multiracial-timeline/

(引用元:Pew Research Center)

 

1790年アメリカで初めて国勢調査が始まった年

・Free white males, Free white females(自由白人)

・All other free persons(その他の自由な人)

・Slaves(奴隷)

 

の3択でした。

 

奴隷の身分の人に調査を依頼していたのかすら疑問ですが、

奴隷の欄があることが凄く衝撃的です。

 

一方で、1790年からおよそ200年経った、2010年、どのように変わったのでしょうか。

 

・White 

・Black, African American or Negro

・American Indian or Alaskan Native

・Chinese

・Japanese ⇦日本人あります!

etc......

 

計19個の選択肢があります。

 

人種差別への運動が起こったり、移民が増える中で人種の枠が徐々に広げられていきました。

 

人種が社会の変化の中で変わっていく、ということがこの例からわかってもらえたかなと思います。

 

オバマ大統領は黒人じゃない?

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ようやくですが、タイトルの話。

 

オバマ大統領と聞くと、「黒人初の大統領!」とニュースで話題になっていたので

勝手にオバマ大統領は黒人だと僕自身考えていたんですが、

 

アメリカでは人種によって、オバマ大統領が黒人であるかMixであるかでかなりの違いがあるんです。

 

白人オバマ大統領が黒人と考える人は24%、ミックスと考える人は53

 

一方で

黒人オバマ大統領が黒人と考える人は55%、ミックスと考える人は34

さらに

 

ヒスパニック系オバマ大統領が黒人と考える人は23%、ミックスと考える人は61

なんです。

 

(出典元:https://www.washingtonpost.com/news/the-fix/wp/2014/04/14/is-barack-obama-black/)

 

白人、ヒスパニック系ではMixだという人が大半を占めますが

黒人では、黒人だという人が大半を占めています。

 

黒人大統領として有名になったことで、黒人でも大統領のような社会的に高い立場になれることを証明した象徴的存在になったのもこの結果の1つの要因だと思います。

 

正式なことを言うと、オバマ大統領は

お父さんはケニア出身の黒人、お母さんはアメリカ出身の白人なので、Mixが生物学的には正解です。

 

このことからも、人種が人によって違う風に捉えられるもの、社会によって変化するものであることがわかるかと思います。

 

黒人は人種の時に使う言葉

アメリカに来てよく聞く、アフリカ系の人を表す時に使う言葉として

・Black

・African American

の2つがあります。

2つの学術的な違いは、人種の際に使うのがBlack民族(Ethnicity)の際に使うのがAfrican Americanです。

 

アトランタが人種差別の歴史が根深くある地域だからなのか、

この使い方には先生方も凄く気を使っていて、基本的にAfrican Americanです。

 

友達関係になると、BlackやNegro(昔の呼び名)を使っている場面はちらほら見かけます。

 

日本の国勢調査は?

授業でこの話を聞いて気になったのが、日本の国勢調査票では人種の欄はどうなってるんでじょうか?

 

人種の欄とかあるのでしょうか?

 

調べてみると、国籍だけみたいです。

 

国勢調査調査票⇩

https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/pdf/chosahyo.pdf

 

 

必要ないと言えば、確かに移民も少ないしとも言えますが、

移民は少ないといえど、日本の外国人移住者の数は世界第4位(移民ではないです。)、国籍・地域の数は194

(法務省データ:

http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri04_00076.html)

なんですよね。

 

これからもその数が増えていくと予想される中で、日本の人種に対する捉え方はどんな風に変わっていくのでしょうか。

 

まとめ

今回は人種について!いかがでしたでしょうか。

僕自身アメリカに来て人種ついて学び、日本ではあまり人種について考えてなかったし、身の回りに人種の違いがなかったなと思いました。

 

今回の記事を通して、「人種ね~」「そうなんだ~」ぐらいで知ってもらえたら嬉しいです。