LGBTQと分けるのはナンセンス!アメリカのプライドパレード!
早速ですが、みなさん「プライドパレード」をご存じでしょうか?
「レズビアンやゲイの人が参加するやつ?」と思っている人もいるかもしれませんが、違います。
「全ての人が同じ人である」と感じられるイベントです!
「そんなの当たり前じゃない?」と思うかもしれませんが、その真意も含め
プライドパレードについて、また実際にアメリカでのプライドパレードに参加した感想を紹介していきます!
プライドパレードとは
プライドは「誇り」を意味する言葉ですが、この文脈では、
「それぞれの性的思考やアイデンティティに誇りを持とう。それを認め合おう。」といった意味で使われます。
そして、プライドパレードはその権利を主張するためにLGBTQの人達がパレードをするイベントです。
ただ、このプライドパレードは彼らだけのものではありません!
みんなが参加できるものだし、みんなが参加すべきイベントです!
なぜなら、ただ音楽にのせて踊ったり叫んだり純粋に楽しいものだからです!
もっと言えば、難しい話なんてせずに、「人は人だ」と感じることが出来るイベントだからです!
世界に広がるプライドパレード!
このパレードで有名なのはニューヨーク!世界から300万人~400万人の観光客が訪れる1大イベントです!
プライドパレードの始まりとされるのは、1969年ニューヨークで起こった「ストーンウォール事件」。
同性愛者同士で踊ることすら違法だった時代に、Gay(その当時LGBTQを示していた)の人達が警察に激しい抵抗運動をしたことが始まりだそうです。
その事件が起こった6月を「プライド月間」として、ニューヨークでは毎年6月にプライドパレードを実施しています!
プライドパレードはサンフランシスコやアトランタ、シドニーやサンパウロ等々世界各地で行われています。
場所によって日程は違いますが、訪れた場所であればぜひ参加することをお勧めします!
プライドパレードは日本でも!
日本でも90年代からプライドパレードは行われていて、今年も東京や北海道で開催されます!
東京は4/25(土)フェスティバル、4/26(日)パレード
https://tokyorainbowpride.com/
北海道は9/12(日)プライドパレード
https://www.sprrainbowpride.com/
機会があれば、ぜひ参加してみてください!
アトランタのLGBTQ事情
僕が今いるアトランタはLGBTQが人口に占める割合がアメリカで第3位の都市です!
街にはプライドを意味する、レインボーの旗を店の前に出しているレストランやカフェを沢山見かけます。
また、アトランタのプライドパレードの参加者は30万人。
ニューヨークと比べると少ないように感じるんですが、アトランタの人口が約50万人と考えると半数以上が参加する、街の1大イベントなので街全体が盛り上がるんです!
プライドパレード・レポート!
大学の寮からパレードが行われている方向に進んでいくと、
発見!!プライドを示すカラー、レインボーの旗を振った人達が列をなして歩いていました。
(なぜか日本国旗があるのはさておき)
ただ、見てもわかるように、しっかりとした柵で沿道と車道を分けられていなかったので、これはもしや、、、
と友達とDELTA航空のパレードに参加しちゃいました。笑
(本来は各団体に申請して参加します。
申請すると、団体のTシャツを着てパレードに参加でき、パレードの後にパーティに参加できます。)
パレードの中では、虹色の旗や各団体のレインボーグッズが配られていて、
多くの人がレインボーフラッグを振っていました。
各団体は山車のような車を持っていて、そこからクラブ並みの大音量の曲を流して、
時にみんなで踊りながら歌いながら車道を歩いていきました。
何よりの驚きは熱い声援
自分自身最も印象に残っているのが、沿道からの観客の歓声!
観客の人達も同じように虹色の旗を振って、絶え間なく歓声を上げ続けていました。
道沿いのお店の窓やアパートのテラスから身を乗り出して手を振っていたり、
お店やビルに虹色の装飾がされていたり、大きな虹色の旗が掲げられていたり、
街全体としてLGBTQの人を受け入れる様子を感じることが出来ました。
時には、「Free Mom Hug」と書いた看板を掲げたおばちゃんが沿道にいて
その素敵な笑顔と包容力に思わず僕もママたちとハグをしてしまいました(笑
他にも、「"We" are Eveybody」と書いた看板を掲げた人もいました。
アメリカではセクシュアリティを表現する時、pronoun(代名詞)を使って
he/him・she/her・they/their・答えたくない で自分のアイデンティティを紹介します。
授業頭の自己紹介で、僕も何度かpronounを話した機会はあります。
(⇩小説調です(笑))
この看板の“We”は恐らく、「(he・she・theyもあるけど)”We”は、みんなだよ」と表現していると僕自身理解して、多様性を受け入れる姿勢を感じることが出来ました。
生憎の雨、しかし
「Free Mom Hug」や沿道の人とのハイタッチを楽しんでいると、突然の雨が降ってきました。
タイミングの悪い雨だなと思っていると、、
むしろこの雨を機に、パレード参加者と観客の盛り上がりは最高潮に!
みんなより一層歓声を上げて、雨を吹き飛ばす勢いでパレードを盛り上げていました!
アンチの声も
そんなお互いを思いやる気持ちが集まる素敵な場所にも
「Homo Sex is Sin(同性愛は罪)」と書いた看板を掲げ、拡声器でアンチの声を上げている人もいました。
これは喧嘩も始まるのかな、と思ったんですが
それに対してのパレード参加者の対応が素敵でした。
それに怒りをぶつけたり、ブーイングをするのでもなく、
参加者も観客もより一層の歓声によって、アンチの声をかき消していました。
言葉で戦うのではなくて、温かい雰囲気を作りあげる、
そんな姿にカッコよさを覚えました。
感想:人は人
今回のパレードに参加して感じたことは、「人はみんな同じ人」だということ。
人種やジェンダーで誰が良くて誰が悪いということではありません。
僕自身、このパレードはLGBTQの抑圧された権利を訴えるパレードという認識を持っていました。
権利を認めるというのは上(ストレイト)下(LGBTQ)の立場があるなと思います。
しかし、パレードの中にあったのは、お互いを認め合う
「みんな同じ人間なんだ」という強い気持ちでした。
だから、LGBTQの参加者からしても観客は同じ人間だし、観客からしてもLGBTQの参加者は同じ人間なんです。
そこに上も下もありません。
LGBTQ・ストレートなんて分けること自体がナンセンス。
みんなそれぞれ違うけど、同じ人間なんです。
また、もう1つ感じたことは
LGBTQの人がパレードをする理由は権利の主張というよりも、多様性をみんなで受け入れるためのかなと思ったことです。
ジェンダーという観点でも、性自認が男性の人にもマッチョな人もいれば、細見の人もいる
性自認が女性の人にも男性らしい振る舞いをする人も
女性らしい振る舞いをする人もいる。
パレードに参加していなくても、そんな男性らしさや女性らしさに苦しんでいる人は社会に必ずいます。
というより、
「男は筋肉があって、高身長がいい」
「私はモデルのように細くはない」
誰もが少なからず1度は、こんな社会の理想と比べて悩むのではないでしょうか。
アメリカでは、
- 男性は映画で見るようなマッチョや強い存在であるべきといった行き過ぎたマスキュラ二ティ(男性らしさ)
- 女性の体をモノと見なした宣伝・広告や、細くあるべきというメディアの女性の見せ方
に対しての議論があります。
それによって、
アメリカで、男らしくあるべきという考えが暴力やレイプに発展したり
自分自身の体形にストレスを抱える女性が増えているのは事実です。
このパレードは、LGBTQの人のパレードであると同時に、参加者の盛り上げる姿勢や温かい雰囲気が、どんな容姿・振る舞いでも関係ない。と全ての人を受け入れる場所を作っていました。
だから、このパレードは「(すべての)人は(同じ)人だ」と改めて感じさせてくれるイベントなんです!
LGBTQだからどう。LGBTQじゃないからどう。ってことではなく
ただ純粋に「人は人」として、みんなを受け入れていこうと感じられる場所。
だからこそ、みんなが行くべきイベントなんです!
まとめ
この記事を読んでいただいたことで、プライドパレードについて少し知ってもらえたと思います!
ただ行けば、もっとわかる!のがプライドパレード!
行くだけで、ただただ楽しいイベントなので、アメリカではなくとも、日本で開催するイベントにぜひ足を運んでみてください!
Have a nice day!